会社で仕出弁当を開けてみましたら、魚のフライの上にタルタルソースがかかっていました。
　「タルタル」という言葉は、「モンゴル」の事を表しています。モンゴルソース。ピンと来ないですね。
　なぜタルタルがモンゴルの事を表すのか、世界史を知る必要があります。

　13世紀にチンギスハーンがモンゴル帝国を創建しました。
　そして二代目皇帝のオゴデイ・ハーンが西へせめて行き、ヨーロッパまで攻めてきました。
　恐怖に怯えたヨーロッパ人が、モンゴル帝国の事を悪魔の意味の「タタール」や「タルタル」と呼ぶようになりました。

　ヨーロッパ人が恐怖に怯えたのには理由がありました。当時、ヨーロッパの東側にはイスラム勢力がありました。
　ヨーロッパが束になってもイスラム勢力には勝てませんでした。ヨーロッパから見て強敵だったイスラム勢力でしたが、モンゴル帝国は簡単に征服してしまいました。次はヨーロッパとなれば、ヨーロッパの戦力ではモンゴル帝国に勝てるわけがないため、恐怖に怯えていました。

　ヨーロッパも一気に征服されるかと思いきや、ヨーロッパ攻略中に皇帝・オゴデイ・ハーンが死去し、ヨーロッパ征服はなりませんでした。

　その後、モンゴル人が食べると言われた生肉ハンバーグがヨーロッパに伝わった際、生肉ハンバーグの事をタルタル・ステーキと呼ぶようになりました。
　ただ、実際にはモンゴル人は生肉を食べないため、なぜ、そういう誤解が生まれたのかは謎のようです。

　タルタルステーキにつけるソースをタルタルソース。でも、マヨネーズと卵で作ったソースは生肉にはつけるとは思えないので、どこでどう変わったのかは謎ですね。