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HSBC(香港上海銀行)。日本の金融制度の基礎を作った銀行

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 9月22日、上海浦東国際空港を降りた時、HSBC(香港上海銀行)の広告を目にしました。
 HSBCは、日本での知名度は高くないですが、世界有数のグローバル銀行です。もちろん、日本にも大阪と東京に支店があります。

 HSBCは、日本に現存する最古の銀行です。1866年の江戸時代末期、横浜に支店が開設されました。
 そして明治維新後、明治政府に支援や助言するなど、日本の金融制度の設立に大きく関わりました。HSBCのお陰で、日本の金融制度ができました。
 そして日本と英国、英国領内の貿易の決済面において欠かせない存在となりました。

 ところでHSBCは「香港上海」という名称のため、中国系の銀行と思われやすいですが、英国資本の銀行です。
 以前、ある報道番組で「英国に進出する中国企業」を伝える際、中国銀行、中国工商銀行の映像と共にHSBCの映像が出てきた時は、日本での知名度が高くない事を感じました。

 1840年に起こったアヘン戦争後、英国は香港を植民地化することになりました。香港を拠点に英国商人が商売をする際、香港に決済銀行ができると便利という事で、1865年に設立されたのがHSBCです。翌年には日本上陸なので、香港を拠点としたアジアビジネスは儲かっていた証拠かもしれないですね。

 HSBCは、長年、香港に本部を置いていましたが、香港が中国へ返還される前に、ロンドンに本部を移転しました。
 ところで、2年前の英国のEU離脱に関する国民投票で、離脱が可決した後、HSBCはフランスへ本部を移転するとか、香港へ里帰りするなどの憶測が飛びました。
 しかし、HSBCは2016年、英国に残留を表明しました。

 普段の生活で、HSBCの存在を感じる事はありませんが、日本の近代化にとって欠かせなかった存在ですね。

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