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播州織工房館。兵庫県西脇市
11月25日、兵庫県西脇市にあります播州織工房館を立ち寄りました。
播州工房館は、実際の播州織工房を改装し、播州織の展示・販売を行っている所です。地場産業の展示販売会場といった所です。
播州織は西脇周辺の特産品で、今も西脇市や多可郡多可町に工房を見る事ができます。
中に入りますと「ORITO」(織人)の文字が飾っている机がありました。お洒落ですね。
普段、お洒落とは縁のない私ですが、良い生地を見ていますと、日本の伝統工業の良さを感じます。
播州織の歴史は江戸時代まで遡ります。1792年に飛田安兵衛が西陣織の技術を西脇に持ち帰ったのが起源とされています。
西脇周辺は綿花の栽培が盛んだったため、織物の原材料を調達するには場所的にも良かったようです。
江戸時代は農家の副業だったのですが、明治になり機械織が導入されると、工業製品として発展していきました。
今回は立ち寄りませんでしたが、同じ西脇市にありますコヤノ美術館・西脇館に、播州織の歴史を展示しています。明治時代、海外に売り込むため、海外の人でもわかるように作った商標を展示していたりします。
当時の播州織の関係者は、明治の開国、文明開化に対して、積極的に海外進出を行う様子が伺えます。
その後、昭和40年以降、オイルショックや日本での人件費高騰のため、繊維産業が海外に移り、播州織は一時期、衰退していました。
しかし、近年、若手職人の方々が播州織ネクストジャパンを立ち上げ、播州織の復活と播州織を広めています。
播州織を着こなせるようなお洒落な人間になりたいと思いました。