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「バカンスはけしからん」だった中世ヨーロッパ(宗教改革の時代)

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 来週から始まります10連休。
 長期休暇といえば、ヨーロッパ人はバカンスを楽しむという話をよく聞きます。
 でも、歴史を見ますと「バカンスはけしからん」という時代がありました。宗教改革の嵐が吹き荒れる16世紀でした。

 中学・高校で習いましたルターによる宗教改革。プロテスタントの誕生です。
 宗教改革はルターが最初ではありません。ヤン・フスなど先駆者がいましたが、見事の潰されていました。
 ルターは、ドイツの領主に守られていたため、殺される事なく、活動できました。

 プロテスタントの中から、カルバン派が登場しました。
 プロテスタントは労働を善という道徳があります。特にカルバン派は「祈りと労働が全てだ」という主張で、娯楽は許さんという姿勢でした。
 夜、娯楽で本を読むだけでも「けしからん」となり、弾圧の対象でした。当時、本を読める人達は、それなりの高い層の人達だったため、そういう人達も弾圧されていたという事です。読むのが許されたのは聖書ぐらいです。
 そのため仮にカルバン派の地域で「バカンス」を口に出したら、火あぶりにされそうな状態でした。

 プロテスタントの考え方では、金儲けは善とされています。
 そのため「プロテスタントは労働や金儲けを善」という見方をしますと、ヨーロッパの国でプロテスタントの国は勤勉で経済力があり、カトリックの国はそうではないという構図が見えてきます。

 ヨーロッパの歴史を見ると、今のヨーロッパの姿が垣間見えますので面白いですね。

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