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重い物も軽い物も同じ速度で落ちる不思議。
重い物も軽い物も空気抵抗がなければ同じ速度で落ちていきます。
「そんなの当たり前やん、ガリレオのピサの斜塔での実験があるやん」と言われる方もいらっしゃるでしょう。
今日は「重い物も軽い物も同じ速度で落ちる」というのが、なぜ不思議なのかを書く事にしました。
物体の「重い」、「軽い」と言われている物は、質量と呼ばれている物です。
質量とは「物体の動かしにくさ」の指標になります。軽い物を動かした場合、小さな力で動かせますが、重い物を動かすには大きな力が必要になります。
違う質量の物体を、同じ力で押しても、物体が動く際の加速が変わってきます。
質量mと、質量Mの物体を力Fで押した場合の加速度を見ますと、次の式になります。
もし、質量Mの方が大きければ、加速(加速度)がβは小さくなり、速度が上がりません。
さて、物が落ちる。この正体は地球が物体を引き寄せる力になります。
厳密には、重力とは物体と地球が引き寄せ合っているのですが、地球が重すぎて動かないため、地球が引き寄せる力と見ても問題ありません。
ここで疑問が出てきます。「重たい物は物体の動かしにくさというのであれば、重たい物ほど遅く落ちるのでは?」です。
もし、質量に関係なく、物体を引き寄せる力が同じでしたら、軽い物の方がぐんぐん加速をまして早く落ちて行きます。
地球が物体を引き寄せる力は、なんと物体の質量に比例します。その力は質量×重力加速度(g) になります。g=9.8です。
質量mと質量Mの物体を落とす時、両方の物体にかかる力(地球が引き寄せる力)は mgとMgになります。
さて、この場合の加速を見てみますと、なんと加速度が一致します。
なぜ地球が物体を引き寄せる時、物体の質量に比例した力が働くのか。
経験則でわかっています上、数式化されていますし、色々な所で役立っています。しかし、「なぜ」となりますと、今だに解明されていません。
そして引き寄せる力(重力)の正体も、現在でも謎だらけです。
身近な所にも解明されていない事がありますね。