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宙返りするジェットコースター。逆さになっても落ちない話

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 今日も高校の物理の話をします。
 遊園地へ行きますと、迫力満点のアトラクションがあります。
 昔からあります宙返りするジェットコースター。逆さになっても落ちることなく、レールの上を走っていきます。
 (安全装置があるという突っ込みは無しでお願いします)

 円運動の話と、運動方程式から仕組みを理解する事ができます。

 まっすぐに走る物体を円運動させるには円の中心方法に一定の力をかける必要があります。
 図1に円運動の仕組みを描きました。それを数式に表しますと以下のようになります。

 

 vは物体の速度で、rは円運動する際の円の半径です。
 速度が速ければ速いほど、中心に引き寄せる力を強くしなければならないことが式からでもわかります。
 砲丸投げで回転速度を上げようとすると、砲丸が飛んでいかないように、強い力で引っ張って回転させる感覚と同じです。
 

 次にジェットコースターが宙返りの一番上(逆さま)の状態を見てみます。(図2)
 レールは円形になっているとします。

 ジェットコースターは水平方向の速度を持っています。
 それを円運動させるには、円の中心方向へ力をかける必要があります。
 その1つが重力です。もう1つはレールの垂直抗力です。

 日常の感覚ではレールが物体を押しているようには思えません。
 しかし垂直抗力がなければ、物体はレールをぶち抜いて飛んでいきます。

 物体が一番上(逆さま)になっている時に、円運動をするために、物体を中心方向に引っ張る力は、以下の式になります。Rは垂直抗力です。

 

 物体の速度が速ければ速いほど、物体がレールをぶち抜いて外へ出ようとする力が強くなり、その分、レールが物体を押さえつける垂直抗力が大きくなります。

 この時、円運動する条件を式にしますと

 

 レールが物体を押さえつける力がない(物体がレールをぶち抜こうとする力)がなくなった時、円運動を保てなくなり、物体は地球の重力に引き寄せられ、レールから外れて落下します。

 高校の物理をおさらいしますと、遊園地へ行く楽しみが増えますね。

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