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インドネシア版「三方良し」 スラバヤのサンプルナの家
「三方良し」といえば近江商人の「買い手良し、売り手良し、世間良し」を思い浮かべます。
夏季休暇中、インドネシアのスラバヤを観光で、インドネシア最大のたばこ会社・サンプルナが運営しています、サンプルナの家(たばこ博物館・工場)へ行きました。
サンプルナは華僑の林生地が創業したインドネシア最大のたばこ会社で、現在ではフィリップスモリスの傘下にあります。
サンプルナの家は歴史博物館になっていまして、禁煙者の私でも楽しめる場所でした。
林生地が創業したため、扉のステンドグラスには左右に「木」の文字がありました。左右で「林」になります。
「王」という漢字も目立ちました。「たばこ王」という意味でしょうか。
そして3方向の指差しの絵もあちらこちらで見る事ができました。
そこで係員に聞いてみましたら、「経営、顧客、従業員に対して全て良しの意味」と教えてくれました。近江商人の三方良しに似ていますね。
私が「日本にも同じ物がある」と伝えたら、係員は「そうなんだ」と言っていました。
近江商人の三方良しは、中国の古典からの引用ではありません。そのため近江とスラバヤで、それぞれ独自で発想した物だと考えられます。
遠く離れた地で、同じような事を思いつくのは不思議ですね。
サンプルナの意味ですが、インドネシア語で「完璧」という意味です。
でも、中国南部の方言で「三方」は「サンポ」と読むので、駄洒落が好きな中国系を考えますと、三方の意味も含まれているかもしれないです。
2階からは工場で操業している様子が見れますが、撮影禁止なので、撮影しませんでした。
生まれて一度も、たばこを吸ったことのない私ですが、たばこ博物館を楽しむ事ができました。