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「Nestlé」(ネスレ)の表記はドイツ語とフランス語の合成だった話。
11月9日、兵庫県姫路市香寺町になりますネスレ日本さんの工場の前を通りました。
社名の所に鳥と鳥の巣の絵が描かれています。英語で「巣」は「nest」になりますが、「Nestlé」ですと英語表記とは異なります。
今まで何も考えずに過ごしてきましたが、チコちゃんに叱られそうなので、ネスレ日本さんのサイトを拝見する事にしました。
1867年、ドイツ生まれの薬剤師のアンリ・ネスレがスイスで乳児用食品を開発した事に始まります。
今でいう粉ミルクがなかった時代、母乳が飲めない早産児が、有効な母乳代替食品がないため栄養不足に陥っていました。
この事態を知ったアンリ・ネスレが乳児用食品を開発したの始まりだした。
鳥の巣はネスレ家の紋章です。その紋章に雛を守る母鳥を加えたのが、ネスレのロゴになっています。
ところで1867年といえば、日本では徳川慶喜が大政奉還を行った年になります。
ヨーロッパに目を向けますと、今のドイツはありませんでした。
1866年にプロイセンとオーストリアが戦争(普墺戦争)し、プロイセンが勝利し、翌年、ドイツ連邦解体に続き、1870年にはプロイセンとフランスとの戦争(普仏戦争)がありました。1871年にドイツ帝国ができました。
この時のドイツの状況はわかりませんが、政情不安だったドイツを離れて、スイスへ移住したかもしれないです。
そしてアンリ・ネスレがスイスへ移住した際、ドイツ語圏ではなくフランス語圏でした。ジュネーブの近くのヴェヴェーでした。
アンリ・ネスレは知的階層にいた人物なので周辺諸国の言語を操る事ができたとも考えられます。
ネスレ日本さんのサイトには書いていませんでしたが、ネット検索しますと、表記の由来も書いていました。
ドイツ語で小さい鳥の巣は「Nestle」ですが、アンリ・ネスレがスイスに渡った時、フランス語圏だったため、フランス風の表記の「Nestlé」になりました。
以前、日本では「ネッスル」と呼んでいましたが、現在では「ネスレ」に変わりました。
ネスレ日本さんのサイトに書いていましたが、英語読みの「ネッスル」から、フランス語・ドイツ語読みに変更したそうです。
日本に上陸したのは1913年で横浜に日本支店を設立。1922年に日本支店を神戸に移しました。100年以上前から日本に進出していた企業です。
姫路工場は1965年に完成しました。日本で最初の工場になります。
ネスレの歴史を調べてみますと、色々な事が垣間見えてきますね。