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日本の禁酒令、アメリカの禁酒法。道徳のつもりが真逆の結果に
寒くなってきました。そろそろ忘年会が頭に浮かぶ時期ですが、酒は飲んでも、酒に飲まれないようにしたいですね。
ところで600年前(1419年)、室町幕府の4代目将軍・足利義持が禁酒令を出しました。
当時、応永の外寇や大飢饉が起こっていました。国難が続くと、悪政が原因だといわれる時代でした。
そのため足利義持は徳政(徳のある政治)を行うため、禁酒令を出しました。
最初は寺院や僧侶が対象でしたが、徐々に庶民にまで拡大していきました。
その一方で、足利義持自身は大酒飲みで禁酒令を出しても、自分だけは別と言わんばかりに酒を飲んでいたため、人心が離れる要因の1つになりました。
日本の禁酒令から500年後の1919年。アメリカで禁酒法が制定されました。
禁欲的なプロテスタントで、しかも清教徒の流れを汲む狂信的な思想を持った人達は「酒は道徳に反する」と言わんばかりに禁酒酒を制定しました。
しかし、飲んべいは世界中にいます上、アメリカも例外ではありません。そのため密造酒が横行しました。
そして密造酒や酒店などはマフィア達の支配下になり、マフィア達の資金源になりました。アル・カポネが有名ですね。
当時の実話に基づいて映画にした「アンタッチャブル」がありますね。
ちなみに「アンタッチャブル」のアルファベッド表記は「untouchable」(触れてはいけない)です。
映画の題名からも、当時、手がつけられない犯罪組織だった事を物語っていますね。
日米ともに道徳を掲げた政策を実行したために、真逆の結果になりました。
いつの世も、飲んべいはいるという証拠ですね。