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穴太衆(あのうしゅう)の職人技の石積み。滋賀県大津市坂本

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 11月23日、比叡山の入口の大津市坂本を通りました。
 坂本といえば石垣の門前町で、2019年9月28日のNHKの番組「ブラタモリ」で、穴太衆の石積みが紹介されていました。
 ブラタモリ「比叡山の修行~比叡山はなぜ"母なる山"になった?~」(NHK)

 石垣を見ますと、お城の石垣に似ています。戦国時代から城の石垣専門の技術集団として穴太衆が重宝されていました。
 そのため各地のお城の石垣の多くは穴太衆が手がけました。

 穴太衆の石積みが凄いのは、自然の石をそのまま積み上げている事です。大きな石の隙間を埋めるように小さな石が埋め込まれています。
 職人が長年の経験と勘で、どの石が良いかを瞬時に見極め、石を積んでいきます。「石の声を聞く」というのが穴太衆の真髄です。
 地震が多い日本で、多くの石垣が崩れずに残っている事を考えますと、驚きの技術力ですね。

 実際に穴太衆の技術力を科学的に検証した実験が行われ、最新の技術を使ったコンクリートよりも強度が強い事が示されました。
 信長も重用した伝説の石工「穴太衆」―現代に奇蹟の技をつなぐ"超"技術集団とは?(株式会社LIFULL)

 ところで穴太衆の名前の由来ですが、この地域は大字穴太だったため、穴太の衆という事で、穴太衆と呼ばれるようになりました。「穴太」(あのう)は難読漢字ですね。

 戦国時代から続く技術が、現在の最新技術を上回る。中世の人々から受け継がれています英知の凄さを感じますね。

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