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ローマ教皇からのクリスマスプレゼント。カール大帝の戴冠

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 もうすぐクリスマス。歴史上、最大級のクリスマスプレゼントと言えば、西暦800年のカール大帝の戴冠が挙げられます。
 西暦800年12月25日に、フランク王国のカール国王が、ローマ教皇・レオ3世から皇帝の称号を与えられました。カール戴冠です。

 この頃のヨーロッパの宗教界は2つに分かれていました。
 元々はキリスト教は、5大本山があり、ローマ、コンスタンティノープル、エルサレム、アレキサンドリア、アンティオキアに大司教がおかれました。
 そのうちのエルサレム、アレキサンドリア、アンティオキアはイスラム教ができた事で、三本山が衰退し、ローマ、コンスタンティノープルの権力闘争になりました。

 東ヨーロッパでは世俗の頂点の東ローマ帝国(ビザンツ帝国)と、宗教界の頂点のコンスタンティノープル教会がありました。

 ローマ教会に対応する帝国はありませんでした。西ヨーロッパの世俗の頂点は西ローマ帝国だったのですが、ゲルマンの大移動によって、西ローマ帝国は滅ぼされ、ゲルマン王国が乱立しました。
 ローマ教会の周囲は敵だらけで、守ってくれる国もないため、キリスト教の権威を振りかざしても効果はありませんでした。
 その後、ゲルマン民族の1つがフランク王国を建国。次第にカトリックの国になりました。西ヨーロッパでは覇者になりました。

 ローマ教会はフランク王国に目をつけて、フランク王国の国王を皇帝にする事で、西ローマ帝国の復活を目論みました。
 フランク王国もカトリックの権威を利用しようと考えました。利害が一致しました。そしてカール大帝の戴冠になりました。

 そのクリスマスプレゼントですが、実はタダではありませんでした。
 カール大帝は大きなクリスマスプレゼントをもらうため、北イタリアの一部をローマ教会に献上しました。

 歴史を見ていますと面白いですね。

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