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3000年前に既に酒があった話。酒池肉林の由来

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 贅沢極まりない事を意味する四字熟語で「酒池肉林」があります。
 よくある誤用で「女性に囲まれて大騒ぎする」がありますが、実際にはハレンチな意味はありません。
 そのような意味があれば、公序良俗に反するため、ブログのネタには使えません。

 司馬遷の史記には、殷の時代の紂王の贅沢三昧を表現するため「酒を大量に注いで池を造り、木々に肉を吊るして林にした」と記されています。
 紂王は3000年前の人物です。3000年前から人は酒を知っていただけでなく、酒を製造するための発酵技術も持っていました事を示すだけに驚きですね。

 紂王の贅沢三昧と暴君ぶりに、諸侯・武王が紂王を討ち、周を建国しました。

 ただ、紂王の贅沢三昧ぶりや暴君ぶりが本当だったのかどうかは謎です。
 史記は紀元前100年前後に書かれた物です。司馬遷の時代から900年前の紂王の記録が正確に残っていたかどうかは定かではありません。
 それだけでなく、最近の考古学では、紂王が出した甲骨文字の多さから、政治に追われて、贅沢三昧している余裕がなかったという説が有力になりつつあります。
 そのため司馬遷、もしくは司馬遷が参考にした資料で、酒池肉林の話は創作だった可能性は十分考えられます。

 さて、酒は3000年前から本当にあったのかと疑問が出てきますが、発掘調査では9000年前の中国の土器から酒の成分が発見されています。
 どうやって人類は発酵現象を発見し、発酵技術を習得したのか興味津々ですね。

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