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近代砂防の発祥の地。滋賀県大津市の田上枝公園グランド
3月21日、大津市にあります田上枝公園グランドの側を通りました。
近代砂防発祥の地の石碑がありました。その隣には「砂防百年 1974年」の石碑がありました。
この辺りの山々ですが、飛鳥時代、奈良時代、平安京にかけて、都造営や大仏建立などのため、大木は伐採されていました。
伐採された木は、瀬田川、宇治川を使って運ばれていました。水運の良さという地理的条件も重なっていました。
そのため西暦800年代には、琵琶湖周辺をはじめ近畿中央部はハゲ山ばかりだったと言われています。建築木材以外にも、燃料のための薪の確保のため伐採が行われていました。
そんな状況で大雨が振りますと、土砂の流出が起こっていました。
川に大量の土砂が流れる事で、河川の土砂の堆積や、それに伴います天井側が形成されたりしました。大雨が降りますと土砂災害を招いていました。
対策が打たれたのは、明治になってからです。1873年(明治6年)に「淀川水源砂防法」が制定されました。
大阪湾に堆積する土砂が問題になり、大型船が入港できない問題が懸念されたためです。
それ以来、砂防ダムによる土砂の流出の防止と、植林を行う事でハゲ山対策を行い、治水事業を進めていきました。
地道な努力の結果、ハゲ山ばかりとは思えない光景になりました。
自然破壊といえば、現代社会の印象がありますが、飛鳥時代から発生していましたのは、ちょっと意外ですね。