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読むと面白い日本書紀。履中天皇の話。

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 今年は日本書紀が編纂されてから1300年になります。
 日本書紀と聞きますと、学校の歴史で習いました古代の歴史書で、難しそうな内容を連想してしまいそうです。
 しかし、現代語訳を読んでみますと、章によっては面白い内容が書いていたりします。

 そこで今日は第17代・履中天皇の章で、面白い部分を抜粋して紹介いたします。

 履中天皇が天皇に即位する際、黒媛を妃に迎えようと考え、使者として弟の住吉仲皇子を送りました。
 なんと住吉仲皇子が黒媛に対して不適切な行為を行いました。それを知った履中天皇は愕然とし、ヤケ酒をしました。
 その一方で、住吉仲皇子は「発覚したらヤバい。発覚する前に兄を殺してしまえ」となり、履中天皇の屋敷を襲いにかかりました。
 ヤケ酒でベロンベロンに酔っ払っていた履中天皇。とても歩ける状態ではありませんでした。
 履中天皇は家臣にかつがれ、間一髪の所で危機を乗り越えました。

 弟の住吉仲皇子に殺されそうになった履中天皇。そこに別の弟の瑞歯別皇子(後の反正天皇)が履中天皇の味方になり、住吉仲皇子を誅殺しました。
 なんだか情けない履中天皇と、兄を守るしっかりした弟の瑞歯別皇子に思えますね。

 日本書紀は、日本に現存する最古の公式の歴史書です。
 でも、変に格好つけるような記述でないため、人間味溢れる感じがしますね。

 余談になりますが、日本書紀で、履中天皇の章では、兄を支えた瑞歯別天皇(反正天皇)の活躍ぶりが書かれています。
 しかし、なぜか反正天皇の章では、反正天皇のついては、歯並びが綺麗だった事、結婚相手の2点しか書かれていません。
 反正天皇は、歯並びが綺麗だったため瑞歯別天皇とも言われています。もしかして目立った業績はなかったものの、周囲が驚くイケメン天皇だったのかもしれないですね。

 写真は2020年7月に大阪府堺市にあります履中天皇陵へ行った時に撮影しました。

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