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アメリカは三権分立ではない? アメリカの副大統領の話

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 学校の社会で習いました三権分立。立法、行政、司法の権力を分立させる仕組みです。
 日本の場合、議院内閣制のため立法府の議員が、行政の長を勤めるため、不完全な形での三権分立になります。
 しかし、総理大臣、衆参両院議長、最高裁長官は三権の長で、4人は同じ立場にいるため、副総理が衆議院議長を兼務する事はありません。

 ところでアメリカの上院の場合、副大統領が上院議長を兼務します。行政府のナンバー2が立法府の長を務めるという不思議な形態になっています。

 アメリカの上院議員は100人います。全米50州から2人づつ選ばれるためです。
 普段、上院議長には議決権はありません。しかし、採決時に50対50で真っ二つに割れた時に、上院議長は議決権を行使できます。
 行政官が議会において重要な議決権を持つ。不思議な感じですね。

 そして大統領選挙の時も、副大統領は上院議長として重要な仕事があります
 大統領選挙で、一般有権者によります選挙人の獲得があります。そこで選挙人の数が確定します。
 その後、各州での選挙人の投票結果を封印して連邦政府に送ります。
 翌年の1月6日に各州から送られた選挙人の投票結果を開票・集計するのが上院議長の仕事です。
 そして過半数を満たした候補がはじめて次期大統領に決定します。

 余談ですが選挙人に天邪鬼(造反者?)がいることがあります。
 選挙人は、その州が勝利した候補者に投票するようになっていますが、たまに別の候補に投票する人がいます。
 2016年の大統領選挙では数人が別の候補に投票していました。ただ、今まで別の候補に入れた選挙人が多くいたため、選挙結果に影響を与えた事はありません。

 日本とアメリカの政治制度の違いを知りますと、面白いですね。

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