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「佛」(仏)という漢字。
正月休みは初詣で、お寺へ行かれた方がいます。
ところで「佛」(仏)という漢字。何気なく使っています漢字ですが、少し調べて見ますと不思議な漢字です。
中国に仏教が伝来したのは1世紀頃と言われています。その頃の中国には既に漢字がありました。
当時の中国にとって梵語「ブッダ」は外来語で、それを表す漢字はありませんでした。そのため当て字として「佛」という漢字を使いました。
漢和辞典で「佛」を調べていますと「ほのか」とか「かすか」の意味があります。ぼんやりと見える仏様といった所でしょうか。
似たような漢字で「彷彿の『彿』」も「ほのか」とか「かすか」の意味があります。
「佛」という漢字を分解しますと、ニンベンに「弗」となります。
「弗」という漢字は「あらず」という否定を表す漢字です。
一説にはブッダは修行の末、超越した人になったため、「人であって人にあらず」のため「佛」という字を当てたとも言われています。
余談ですが、日本では、米ドルを表す記号「$」が使われる前は、記号に似た漢字「弗」を使っていました。
ところでブッダのことは「佛陀」(仏陀)とも表記します。
645年に玄奘がインドへ仏教の修行から帰国した後、インドから持ち帰った経典を訳す際、より正確な音訳ということで「佛陀」という字を当てました。
仏教、中国史、漢字の素人の私には専門的な事までは立ち入る事はできませんが、表面的な知識でも面白いことが垣間見えますね。