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緯度と寒さ。日本の常識が通用しない話。

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 1902年1月25日は、北海道の旭川でマイナス41度を記録した日です。日本で観測史上の最低温度になります。
 家庭用冷凍庫よりも低い温度のため、とても想像できない温度ですね。
 弊社があります兵庫県南部ですと、最低気温がゼロ度を下回ることは少ないため、水溜りに氷が張る事も滅多にありません。

 ところで日本は島国で黒潮(暖流)のお陰で緯度の割りには冬の気温が下がりません。
 これはイギリスでも同じで、暖流のお陰で、樺太と同じ緯度にあるにもかかわらず、冬になってもロンドンを流れるテムズ川は凍らない上、極寒の地になっていません。

 反対に中国大陸ですと緯度の割りには寒いという現象が起こります。
 鹿児島と同じ緯度の上海では大阪・神戸と同じくらいの気温です。少し内陸に入りました南京ですと、更に寒くなり、最低気温がマイナス5度になったりします。
 2016年1月、奄美大島よりも少し緯度の高い義烏(中国・浙江省)へ行きました時、丁度、寒波が来ていたため、うっすら雪化粧でした。列車の中で雪化粧の山々が見えたため、周囲の乗客は「富士山!!」と言っていました。中国人が雪山を見て富士山を連想したのは、意外でした。

 沖縄は暖流のお陰で10度下回ることはありませんが、沖縄よりも遥か南の香港では大陸からの寒気のため10度下回ることがあります。
 以前、1月の香港を旅行しました時、夜の気温8度だったため「うそやろ」と思いました。確かにダウンジャケットがないと寒い状態でした。
 後になって香港では、冬場の1~2週間だけ思いっきり冷え込む事を知りました。日本の常識が通用しない事を痛感しました。
 香港より少し北の広州では、何十年に一度は雪がちらつく事もあります。沖縄より南で雪が降るのは信じられないですね。

 香港より南にありますベトナムの首都ハノイ。1月の一時期ですが、香港と同様に冷え込みます。
 私の友人が1月にハノイへ出張した際「南国だと思ったら寒い。最低気温が10度下回っている」とfacebookでつぶやいていました。

 2013年12月、なんとエジプトで雪が降りました。100年ぶりの雪でした。信じられないですが、フランスのAFP通信がエジプトの雪化粧を伝えています。
 エジプトに雪、中東に「冬の嵐」(フランスAFP通信:2013年12月14日)

 日本の常識、世界の非常識。緯度と気温の関係を見ても当てはまりますね。

 写真は2016年1月に義烏に向かう高速鉄道から撮影しました車窓です。

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