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東海道を牛車が通った形跡。閑栖寺の車石。滋賀県大津市
京都市山科区と滋賀県大津市を結ぶ東海道。そこには逢坂の関があります。
鉄道や自動車輸送が行われる前は、米などの運搬は牛車が担っていました。
車輪の軌道として車石が敷かれました。現在でいう舗装ですね。車輪は木製とはいえ、大量の牛車が通る事で削られ、車輪の通り道がくっきりわかるようになります。
今日は、車石を展示しています閑栖寺(かんせいじ)へ行った時の話を書くことにします。
閑栖寺は旧東海道沿いにあります真宗大谷派のお寺です。逢坂の関から見ますと山科側にあります。
境内に車石を展示しています。そして車道が再現されていました。車石でできた灯篭がありました。
牛車を描いた大津絵も展示していました。わかりやすい上、生きた歴史資料ですね。
江戸時代中期までは、この道は舗装されていませんでした。しかも歩いていますとわかりますが、そこそこの坂道です。
そのため雨が降りますと地面はぬかるんで、とても荷物の運搬ができない状態でした。
1804年、幕府は逢坂の関の道に車石を敷く工事をはじめました。そして牛車と人や馬が走る場所を分離しました。今でいう車道と歩道ですね。
江戸時代の道路計画を垣間見る事ができます。
観光のガイドブックには載っていない場所ですが、歴史散策にはお勧めの場所ですね。
京阪京津線追分駅から徒歩でも行けます。