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現存する日本最古の銀行はHSBC(香港上海銀行)

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 1865年3月3日はHSBC(香港上海銀行)が設立した日です。名前は香港上海という冠がついていますが、英国資本の銀行です。
 ヨーロッパ列強がアジアと貿易する際の決済や資金調達の円滑化のため、スコットランドの商人達が香港に設立した銀行です。
 翌1866年に日本に進出し、横浜に支店を開設しました。その時、日本は江戸幕末でした。現存する銀行の中で、江戸時代から日本にあるのはHSBCのみです。
 そのためHSBCは現存する日本最古の銀行と言われる理由です。

 ところで日常生活において、HSBCは馴染みのない銀行のため、日本では知名度は低いですが、世界有数の巨大銀行です。
 それだけではなく日本の近代史には欠かせない銀行です。
 明治以降、日本で金融制度の確立していく過程で、HSBCによる支援と助言がありました。そして日露戦争の時、資金面で日本に支援をした銀行でもあります。
 日本の戦費調達を支援したのはキャメロン英首相の高祖父だった! 銀行家として高橋是清から真っ先に外債引き受け(産経新聞:2016年6月13日)
 知らない所で、日本と深いつながりのある銀行です。

 現在、日本にありますHSBCの支店は東京と大阪です。以前は神戸にありましたが、閉鎖しました。

 HSBCは、香港経済にも多大な影響を与える銀行です。香港には中央銀行がありません。
 その代わり通貨発行権を持った3行の銀行が通貨を発行しています。HSBC、スタンダードチャータード銀行(英国資本)、中国銀行(香港)です。
 特にHSBCが発行した通貨の流通量が多いため、HSBCが香港経済を牛耳っていると言われる事もあります。 
 HSBCの設立以来、香港に本部がありましたが1994年にロンドンに本部を移しています。1997年の香港返還に伴うためのようです。

 HSBCは英国資本ですが、よく中国資本と間違えられることがあります。
 以前、あるテレビ番組で「イギリスに中国企業が進出」という特集があり、中国工商銀行の映像と共にHSBCの映像が流れました。
 「おいおいおい」と思いたくなりましたが、香港上海という冠がついていますと、間違えやすいですね。
 
 

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