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「馬鹿」という単語。中国語では「アカシカ」という意味
「馬鹿」という単語。日本では侮辱の意味を表します。
ところで中国語にも「馬鹿」という単語がありますが、侮辱の意味は全くありません。
なぜなら「アカシカ」という鹿の一種を指す言葉だからです。中国中央電視台(CCTV)の番組で「馬鹿」を取り上げた番組がyoutubeに掲載されていました。
《秘境之眼》 马鹿 20210430| CCTV
中国国内ではyoutubeを閲覧することはできませんが、文化戦略の一環として、アメリカ企業のサービスのyoutubeを利用して中国の宣伝を行う。
日本人の感覚では理解しにくい所ですが、使える物は何でも使えというところでしょうか。
ここで疑問が出てきます。
私は、高校の漢文で、馬鹿の語源は司馬遷の史記に由来すると習いました。その内容は次の通りです。
秦の始皇帝が亡き後、宦官の趙高が権力を握り、皇帝(胡亥)を操り人形にしました。
趙高が皇帝に鹿を献上した際、趙高は「陛下、馬です」と言いました。
そして「これは鹿ですよ」と言った人たちがいました。趙高は「こいつら俺に対する忠誠心のない奴らだ」と決めて粛清しました。
権力者・趙高に逆らうと怖いですね。
しかし改めて調べてみますと「バカ」はサンスクリット語に由来し、中国で音訳として「馬鹿」が当てられたという説もある事を知りました。
現代中国語の発音ですと「馬鹿」は「マールー」と発音します。とても現代中国語の視点では「バカ」の音訳とは思えないです。
ただ、音訳が当てられた時代の中国語の発音はどうだったのか。気になりますね。
もしかして日本で「馬鹿」という字が当てられた可能性があるかもしれません。
いつれにしても中国語で「馬鹿」と書くと侮辱ではなく、アカシカを表す単語だと知りますと「そんなバカな」と思ってしまいそうですね。
ところで「バカ」という意味の日本語。中国人ではよく知られた日本語だと言われています。
反日ドラマで日本軍の兵士が「バカヤロー」と言っているシーンがよく出てくるためです。
余談ですが、中国のテレビ番組は当局の検閲が入りますが、反日ドラマは検閲が緩いため、反日ドラマは制作しやすいと言われています。
そのため番組制作会社は、金儲け優先で、歴史や政治はどうでも良く、悪乗りしてアクション映画のような荒唐無稽な話に仕立て上げたりします。
拳法の達人が登場して、日本兵を次々なぎ倒すなどです。反日ドラマの悪役のヒーローとして日本兵が人気が出たりするなど、歴史問題や政治思想とは関係ない所で、独自の発展をしています。