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大正天皇御下車跡。大阪府門真市

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 以前、門真市を散策したときの話です。
 京阪電鉄・西三荘駅と門真駅の間に、大正天皇御下車跡があるのを発見しました。
 昔はここに駅があったようです。そして大正天皇が京阪電鉄にお乗りになられた事がわかります。

 大正天皇。激動の時代で、かつ在位期間が長かった明治天皇と昭和天皇に比べますと影が薄い天皇ですが、大正天皇を少し知るだけでも興味深い事がわかります。

 大正天皇は幼少の頃から病弱でした。学習院中等部を中退されたぐらいです。
 そして勉強が遅れるという事で、詰め込み教育が行われたため、かえって健康を害するという悪循環に陥っていました。
 しかし、その後、教育係りが代わり、健康第一の教育方針になりました。
 大正天皇が旅に出ると健康を取り戻した事から、世間を知るという目的を兼ねて、大正天皇(当時、皇太子)の行幸がはじまりました。

 行幸中、きさくに色々な人に声をかけたりしたため、国民からは身近な皇太子となりました。
 伊藤博文のすすめで、1907年に大韓帝国へ訪問しました。外国訪問された最初の皇太子です。
 大韓帝国の王子・李垠と親しくなり朝鮮語を勉強されました。今でいう韓流・皇太子といった所です。

 明治天皇までは皇后以外にも側室がいましたが、大正天皇は欧米の倫理観の一夫一婦制を取り入れました。
 大正天皇は側室を持たない最初の天皇になりました。それが昭和天皇、上皇陛下、天皇陛下、皇太子殿下と受け継がれるようになりました。
 そして家庭を大事にした天皇とも言われています。

 政治面では不用意な発言などから政府中枢から軽く見られましたが、皇太子時代の行幸で「きさくな皇太子」という印象があったため、国民的人気は高い天皇になりました。

 しかし病弱だったため、晩年は皇太子だった昭和天皇が摂政として公務を代行し、47歳で崩御されました。

 明治天皇の力強さはなくても、きさくで人間味のある大正天皇。大正天皇の事を少し知るだけでも興味深いですね。

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