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清王朝と水の話
最近、雨の日が続きます。ちょっとした水に関する話を書きます。
1945年8月18日は、満洲国皇帝・溥儀(愛新覚羅溥儀)が満洲国の消滅を宣言し、自ら皇帝を退位しました。
翌日、弟の溥傑と一緒に日本陸軍が用意した飛行機で日本脱出の予定でしたが、ソ連に捕まってしまい、収容所送りになりました。
その後、身柄は中国に引き渡されましたが、恩赦によって釈放されました。
弟・溥傑は、嵯峨家のご令嬢・浩と結婚しました。政略結婚でしたが強い絆と愛情で結ばれました。
それを描いたテレビドラマ「流転の王妃・最後の皇弟」があります。ちなみに次女の福永嫮生さんは弊社・本社があります宝塚の隣の西宮市にお住まいです。
閑話休題。ところで清王朝は女真族のヌルハチが打ち立てた国家です。
最初は「後金」という国号でした。女真族の国家で「金」がありましたが、チンギスハーンが率いるモンゴル帝国に滅ぼされました。
しかし明王朝の末期に今の満洲で女真族をまとめて国家を樹立しました。女真族による金王朝の継承者ということで「後金」としました。
「金」を満洲語にすると「アイシン」です。漢字ですと「愛新」です。そして「愛新覚羅」は満洲語の「アイシンギョロ」です。諸説ありますが「われ金なり」という意味があります。
ヌルハチは首都を瀋陽にしました。
二代目・ホンタイジの時代に国号を「後金」から「清」にしました。「清」という漢字。水を表します。
中国には古代より五行説というのがあります。万物は木・火・土・金・水の5種類の元素からなるという説です。
明は「火」の国家です。清は「水」です。水(清)で火(明)を消すという意味合いがあるようです。
そして「満洲」という単語は「文殊観音」の「文殊」に由来するという説があります。そして水の国家なのでサンズイの「満」と「洲」の組み合わせになっています。清王朝が倒れた後、漢民族が満洲を消すために「満洲」の表記を「満州」にしました。「洲」のサンズイを抜きました。
漢字表記に関して漢民族と満洲族の対立構造が垣間見えますね。
三代目・順治帝の時に首都を北京に移しました。
そして四代目・康熙帝、五代目・雍正帝と名君が続きます。六代目・乾隆帝も前半は名君でしたが、後半は綻びが出ているので微妙な所ですが・・・。
個人的な事を書きますが、2019年、三連休を使って瀋陽へ行く予定でした。
しかし、台風のため飛行機が欠航してしまい、清王朝の発祥の地を散策することができませんでした。
水の国家「清」の発祥地に行こうと思ったが、水の嵐(台風)で行けず。水にやられてしまったという所です。