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瀬田川洗堰全開と明治29年の琵琶湖大洪水の話。滋賀県大津市
最近、雨が多いので今朝、琵琶湖の水位を見ましたら26cmでした。普段は水害に備え、マイナス20cmにしていますので、あと46cm水位を下げる必要があるようです。
そこで今日は以前、大津へ行った時の話を書きます。
この時、大津市大石にあります鹿跳橋付近(立木観音入口付近)で、瀬田川の凄い流れを見ました。
ここは奇岩の名所で、普段でしたら河川敷にあります奇岩が見えるのですが、この時は瀬田川の水位が高いため奇岩どころか木までが水没しそうな勢いでした。
もちろん、この時は瀬田川の氾濫ではなく、大雨による琵琶湖の水位があがったため、計画的な放水のためでした。この時の水位は30cmでしたので、琵琶湖の水を抜く作業でした。
瀬田川洗堰では全ての水門が開いていました。まさに一斉放水です。
現在でこそ土木工事による治水対策をはじめ、天気予報を組み合わせた上で、琵琶湖の水位は調整できますが、昔はできませんでした。
瀬田の唐橋の近くの西光寺に、明治29年の琵琶湖の氾濫の記録があります。門の所に石柱があり琵琶湖の氾濫水位の記録があります。2mほどの位置にありました。
西光寺は琵琶湖から2mほど高い位置にありますので、それを加えますと4mになります。琵琶湖の水位が4m上昇。広大な水がめの琵琶湖の水位を4m上昇させる。とても考えられない量ですね。
実際に、当時の氾濫水位を調べてみましたら3.76mの上昇でした。それでも凄いですね。
明治29年琵琶湖洪水水害概要(滋賀県の水害の歴史:滋賀県庁のサイト)
現在、琵琶湖の水位が4mも上昇したらどうなるのか想像がつきません。
それだけに私達の安全のために治水対策に関わっている方々には感謝ですね。