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麗江古城。中国雲南省。
今日も2017年1月に雲南省へ旅行した話を書きます。雲南省は少数民族が多い地域です。
麗江古城は13世紀にできたナシ族(納西族)の都市で世界遺産にもなっています。日本では「城」と書きますと天守閣のお城を連想しますが、中国語では「都市」を意味します。
外観は古い町並みですが、内装は現代風のお洒落な店があったりします。まるで日本の町屋カフェなどを思い起こさせるような感じです。広場ではナシ族の女性が民族衣装を着て踊りを披露していたりしました。
夜はライトアップがきれいです。若者がバーなどで夜の時間を過ごしていました。私はお酒が飲めないので、バーへ行くことはしませんでした。
ナシ族(納西族)はトンパ文字(東巴文字)と呼ばれる象形文字を使っています。現存する唯一の象形文字で、麗江の案内板などに漢字・ローマ字と共にトンパ文字で書かれています。
ナシ族の歴史を調べてみますと、中国史を垣間見ることができます。
ナシ族は、元々、中国西北部に住んでいた遊牧民族の羌人が秦の圧力から逃れるため、南下していき、地元の農耕民族と融合したという説が有力です。キングダム以前の時代まで遡るのは凄いです。
13世紀、モンゴル帝国が南下をし雲南を支配に置いた時、ナシ族は恭順しました。この時、ナシ族の首領の麦良は「土司」という世襲の役職をもらいました。中央政府が直接統治するのではなく、自治権を与えて統治させる仕組みのようです。明の時代になり麦良の子孫は土司に引き続き、「木」という姓を与えられました。
清の時代になり、清の直接統治になりました。この時、漢民族の文化がナシ族にも広がり、今につながっています。
ナシ族の歴史は一般的な中国史の本には書いていません上、私自身、ちょっとかじった程度のナシ族の歴史ですが、少数民族の視点から歴史を見てみますと、違った中国史が垣間見えますね。