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「夏」という漢字。

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 今日は9月14日。もう9月ですが今朝の天気予報では神戸、大阪の最高気温が36度でした。熱帯夜も続きます。真夏を通り越えて酷暑ですね。
 中秋の名月が、熱帯夜の名月という名称に変わりそうですね。

 ところで「夏」という漢字には「すごい」とか「はなやか」とか「大きい」という意味があります。
 漢和辞典を見ますと「夏」という漢字は、夏季に冠をかぶって両手両足を使って舞い踊る姿から、季節の夏という意味になりました。
 そして、きらびやか踊りの意味が転じて「はなやか」や「すごい」や「大きい」という意味になりました。

 ところで中国の古典・史記には殷王朝の前には夏王朝があると記されています。
 殷王朝よりも古い遺跡は見つかっています。二里頭遺跡です。ただ王朝といえる国家だったのかと言うと否定的な見方があります。

 ところで王朝名の「夏」を「おおきい」や「はなやか」の意味でみますと、古代から中華思想があったと考えても不思議ではありません。
 しかし、夏王朝どころか殷の前期・中期でも当時の文書(甲骨文字)が発見されていない事から、本当に王朝名が「夏」だったのかは不明です。
 のちの時代に「夏」王朝と名づけられた可能性もあります。この辺りは歴史の専門家に任せます。 
 余談になりますが中華の「華」は「夏」が転じた物です。中華思想を象徴した言葉に「華夏」があります。
 日本では暑い季節の「夏」という漢字ですが、中国では別の意味がある事がわかりますね。

 中国では夏の8月といえば北載河会議が行われます。現職の共産党最高幹部と引退した中国共産党の元・最高幹部(長老達)が集まる重大な政策決定会議です。40度にもなる夏の北京を離れ、涼しい保養地の北載河で行われます。ただ非公式・非公開の会議のため、何が話し合われるのかはわかりません。
 仮に内容の断片が伝わってきても中国政治の素人の私には読み解く事はできません。それでも素人ながらでも「夏の会議」を暑い夏の会議と読むのか、きらびやかな豪華絢爛の会議と読むのか、現職幹部が怯える凄い会議と読むのかで、ちょっと違った見方ができるのが面白い所ですね。

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