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平家物語ゆかりの悲恋の尼寺・祇王寺。京都市右京区嵯峨鳥居本小坂町(嵐山)
2月11日、京都嵐山を散策しましたら、祇王寺を発見しました。
中に入りますと、苔の絨毯で、趣のある雰囲気がありました。
このお寺ですが、悲恋の尼寺と呼ばれています。
平家物語によれば、平清盛に寵愛されていた祇王という白拍子(遊女)がいました。
しかし、越前からやってきた仏御前の美しさに魅了されてしまった平清盛。祇王に関心がなくなり、祇王を追い出してしまいました。
祇王は母・刀自と、妹の祇女と3人で出家し、この地で暮らすようになりました。
普通なら「ライバルは消えた。清盛様は私に虜よ」と思いそうですが、仏御前は、そんな事は全く思わなかったようです。
むしろ「祇王が追い出されたという事は、将来、ライバルが来たら、私も追い出される」と不安になりました。
それだけでなく、幼い頃から仏法を信じ、救いを求めてきた仏御前は、栄華を誇る清盛の姿が虚しく見えたのかもしれません。
仏御前も3人を追うように出家し、祇王達と共に尼僧として暮らすようになりました。
ところでお寺の境内を見ますと祇王と母・刀自と妹・祇女の墓がありますが、その隣に平清盛の供養塚がありました。
なぜ平清盛の供養塚があるのか不思議に思いました。
苔の絨毯が綺麗なお寺に、悲恋の物語があったのは知りませんでした。お寺の由来を知る事で、当時の歴史が垣間見えますね。