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「杞憂」と「助長」の単語の由来は相手を笑い者にするため。中国の古典の話。

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 要らぬ心配の事を「杞憂」と言います。力添えしたり、ある傾向を顕著にする事を「助長」と言います。
 日常的に使われる用語ですが、この2つの単語は中国の古典に由来します。

 「杞憂」は、古代中国の杞の国の人達が「天から崩れ落ちないか」と要らぬ心配をした事に由来します。取り越し苦労ですね。
 杞は、殷に滅ぼされた夏の末裔の国でした。そのため殷の末裔達は「そんなわけないだろ」と笑い者にして「杞憂」と呼びました。

 「助長」は殷の末裔の宋の国の人の行動が由来です。
 「苗を早く成長させようとして、無理やり苗を引っ張って枯らしてしまった」に由来します。
 それを殷に滅ぼされた国の末裔達は「滑稽だ」と笑い者にして「助長」と呼びました。
 当時の「助長」の意味は「余計な事をする」の意味で、今の「助長」の意味とは異なりますね。

 何気なく使っている単語ですが、敵対する相手(?)を見下そうとした歴史がうかがえますね。
 ただ、これは2000年以上も前の故事です。そのため事実なのか創作や脚色なのかは不明ですが。

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