Blog

城壁都市。韓国・水原(スウォン)

ブログ

 今週は海外旅行へ行った気分という事で、ソウルが城壁の都市の紹介をしました。
 今日は水原(スウォン)の世界遺産・華城を紹介をします。華城は李氏朝鮮第22代王の正祖(チョンジョ)が築いた城壁都市になります。
 正祖の父親が政争に巻き込まれ不遇の死を遂げました。父親を水原に埋葬したのと同時に、正祖はいつでも父親の側に入れるよう水原遷都を考え、その結果、建設された城壁都市です。
 1794年に着工され2年間で建設した都市です。しかし完成直後に正祖は亡くなり、水原遷都計画は中止になりました。

 ソウルから地下鉄で1時間の所にあります水原。
 ハングル文字が全く読めない上、韓国語が全くできない私にとっては、地下鉄に乗るのは大変です。
 車内アナウンスが聞き取れない上、乗り越さないようにと、止まっている駅がどの駅かを見たくても、ハングル文字だと読めないといった感じです。
 幸い1990年代後半に、公共の場所での漢字併記が義務づけられたため、駅名の看板に小さく漢字で書かれていましたので助かりました。
 さらに水原駅から路線バスで移動です。言葉ができないと移動が大変です。それでも何とか着きました。

 華城の散策。まさに城壁都市を感じます。
 長安門がありました。この時、李氏朝鮮は清の冊封に入っていましたので長安門と名づけたと思われます。
 少し興味深いのは中国語で「朝鮮戦争によって破壊された長安門を復原」を記述した石碑があることです。わざわざ中国語で造っている事に注目しました。
 朝鮮戦争の時、韓国・米軍(国連軍)と、北朝鮮・中国義勇軍との戦いでした。中国は敵国でした。そして歴史的に中国に逆らえなかった朝鮮半島(高句麗は別ですが)なので、現在でも表立った中国批判を行いません。
 そのため私の勝手な妄想かもしれませんが、こういう所で「中国よ、お前らのせいで文化財が壊されたのだ」と暗に批判したのかもしれないです。
 そして朝鮮戦争が「韓国戦争」という表記になっています。日本では朝鮮半島を意味しますが、中国語で「朝鮮」と書くと北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)を意味するため、韓国の立場で中国語表記しますと「韓国戦争」になります。こういう所にも国による立場の違いが垣間見えますね。

 のんびり散策する事ができました。
 歴史や言葉がわかれば、もっと楽しめたと思いつつも、8年経った今も韓国語は全くできませんし、歴史にも詳しくなっていません。喉元すぎれば・・・ですね。

Share

Category

Archive

Recent posts