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滋賀県立琵琶湖博物館。地層の話。滋賀県草津市

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 11月27日、滋賀県立琵琶湖博物館へ行きました。結論から書きますと大人も子供も楽しめる施設でした。

 展示室に入りますと、いきなり大きな象の展示が目に入ってきました。中国で発見されたツダンスキーゾウです。その横には日本にいたミエゾウの頭骨の展示がありました。
 ツダンスキーゾウが進化してミエゾウになったと考えられています。ミエゾウは340万から430年前に日本に生息していた象です。琵琶湖周辺を闊歩していたようです。
 ワニも琵琶湖を闊歩していました。ワニの足跡の化石が見つかっています。地球の気候変動が絶えず起こっているためですが、ワニがいるほど温暖だった時期があった証拠ですね。

 地層の展示がありました。素人の私が見ると縞模様と色の違いしかわかりません。
 専門家が見た場合、地層から何が読み取れるのかという解説動画がありました。地層の色や成分などで、当時の琵琶湖の湖底だった証拠や、そこに大型動物がいた可能性など、様々な情報が記されているという事でした。驚きですね。もし、「地層は情報の宝庫」という台詞が言えるぐらい、地層に関する知識があれば、山歩きなども楽しくなりそうですね。

 琵琶湖そのものの歴史も取り上げていました。
 琵琶湖は400万年前からありました。普通の湖は川から運ばれる土砂が堆積するため、数千年ぐらいしか存在できないですが、琵琶湖の場合、断層の関係で土砂の体積よりも断層による沈み込みのため、土砂で埋まらず、非常に長生きしているとの事です。琵琶湖そのものも移動していて、400万年前は三重の伊賀辺りにありました。
 湖の痕跡も地層からわかるという事で、地層の凄さを感じました。
 余談ですが、古代の琵琶湖は伊賀にあった話はNHKの番組・ブラタモリの伊賀の章でも紹介していました。「伊賀忍者〜なぜ伊賀は“NINJA”の里になったのか?〜」 – ブラタモリ(NHKのサイト)

 琵琶湖の湖底のボーリング調査の展示がありました。
 湖底に堆積した地層の中から、当時の植物の花粉が採取できるという事です。採取された花粉が温暖な地域の木々の花粉なのか、寒冷地で生息する木々の花粉かを分析する事で気候変動を読み解く事もできると書いていました。
 年代別植物別の花粉の頻度状況や25000年前の氷河期の展示がありました。夏は20度。ヒンヤリ冷夏どころではないですね。冬はマイナス10度。私はマイナス10度を体験しました際、防寒具だけでなく帽子や手袋、耳あてが欠かせない寒さだと思いました。とにかく寒さで耳が痛かったのを覚えています。
 ただ夏は20度あります。氷河期と聞きますと、地球全体が氷に覆われマンモスが闊歩する様子を連想しそうですが、そうではないですね。

 琵琶湖の地層のおかげで過去の地球の歴史がわかる。地層は過去の地球の情報のタイムカプセル。そう考えますと凄いですね。

 ほかにも展示がありますが、別の日に紹介します。

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