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クリミア半島は元々はロシアの領土ではない話

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 先週末、ロシアによるウクライナ侵攻のニュースが飛び込み世界が衝撃を受けました。
 これ以上の犠牲者が出ない事をお祈りするばかりです。

 2014年、ロシアはクリミア半島を占領しました。あたかもクリミア半島は元々はロシアの領土だといわんばかりでした。
 しかし、歴史をさかのぼってみますと、元々はクリミア半島とロシアは無関係だという事がわかります。

 ロシアがクリミア半島を自国の領土にしたのは1774年です。露土戦争で帝政ロシアがオスマン帝国に勝利した際に結ばれたキュチュク・カイナルジ条約で、オスマン帝国の属国だったクリミア・ハーン国を奪った事です。
 それまでロシアはクリミア半島を統治した事はありませんでした。

 クリミア半島はどこの国だったのか。古代から順に見ていきますと、古代ギリシャのポリスがあった、2~3世紀頃はゲルマン民族の一派のゴード族が住んでいた、ビザンツ帝国が統治していた、モンゴル帝国が統治したなど、ロシアが「元々は俺の物だ」と主張する根拠は全くありません。

 そして、よくロシアとウクライナは兄弟国といわれていますが、ロシアとウクライナが同じ文化を持っている事ではありません。
 8世紀になり北欧のノルマン人(ヴァイキング)が今のロシアを占領しました。以前のブログロシアはヨーロッパではない? ロシア国内のアンケート にも書きましたが、ロシアの原型がノヴゴロド王国、ウクライナの原型がキエフ公国です。
 為政者のノルマン人(それも身内)で2つの国家を樹立した事が根拠になっているにすぎません。

 今のプーチン大統領の行動を見ていますと、帝政ロシアの復興という野望に見えてしまいますね。

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